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企画会議、ブレインストーミングとはなんぞ?(ノベルゲーム制作講座)

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まとめると…

  • 『ブレインストーミング』
    忌憚のない意見を言い合う集団発想法。
  • 『コアメンバー会議』
    各リーダーが集まり、具体的な企画内容を話し合う。
  • 企画会議はアナタが主役!
    作りたいゲームのため、しっかりとした意見を出そう。

 

前回までは、
企画を立てる際に把握すべき前提条件についてまとめてきました。
今回から、実際に企画書の内容を詰めていきたいと思います。

まずは、ノベルゲーム制作の現場で行われる企画会議の流れを
順を追ってみていきましょう。

 

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■企画会議その1:ブレインストーミング

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ブレインストーミングとは、アレックス・F・オズボーンによって
考案された会議形式のひとつです。集団発想法とも言います。

関係者が会議室や居酒屋などに集まり、
忌憚のない意見を出し合って、面白いネタを拾い上げていきます。

 

ブレストには

  1. 結論を出さない。
  2. 考えを否定しない。
  3. 質より量を優先する。
  4. アイデアをまとめたり、広げたりする。

といった四大原則があります。

 

大事なのは発想のタネです。

ブレスト段階では他の人の意見を否定、批判しないようにしましょう。
自由な発想で、さまざまなアイデアを出してもらうのが目的なため、
馬鹿げた意見、実現不可能なネタでも、すべて議事録に記録します。

 

人に『ネタ』を話すことで考えもまとまり、
他人に意見をもらうことで、新しい角度から物事を捉えることができます。

 

■ゲーム制作現場におけるブレインストーミング

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ノベルゲーム制作の現場では、
ゲームのジャンル、キャラの造形や、ストーリー展開だけでなく、
初回特典、宣伝方法、着せたいスク水の種類など、
あらゆる項目について、さまざまな意見を飛ばし合います。

白紙状態から企画を練るのに有効な他、
煮詰まった企画を「洗い直す」のにも効果的ですよ。

 

■企画会議その2:コアメンバー会議

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コア(中核)メンバーとは、
プロジェクトチームにおける作業責任者、リーダーのことです。

プロデューサー、ディレクター、
メインライター、メイン原画などが集まり、
ブレストで出された意見、提出された企画書の内容を吟味します。

 

プロデューサーは、クライアント(様)の要求をメンバーに伝え、
営業&広報戦略、予算、売り上げを考慮に入れつつ、企画全体を見ます。

ディレクターは、グラフィックチームなど各部署の作業状況、
全体スケジュールなどを考慮に入れつつ、企画が実現可能か考えます。

メインライター(企画兼任)は、
作品で主張したいことをアピールしつつ、企画の骨子を整えます。

(企画者がディレクターやプロデューサーの場合もあります)

社内にメインイラストレーター(原画家)がいる場合は、
描きたいキャラクター、コスチューム、世界観を企画会議で主張します。

 

※ 外注原画家、外注シナリオライターの場合、
企画書が完成した段階で仕事を依頼されることが多いです。

※ コアメンバーは現場により異なります。
取締役、営業、広報、各部署のDやPが参加することもあるでしょう。

 

■現実とも向き合う、コアメンバー会議

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ブレインストーミングと違い、コアメンバー会議では
金銭面やスケジュール面での現実的な話もしなくてはなりません。

ブレストで出された意見の取捨選択を行うのも、
コアメンバー会議の大事な作業です。

天地がひっくり返らないと実現不可能なアイデアは、
この段階で切り捨てます。

 

例えば、
「50億かけてハリウッド映画のようなエロゲーを作りたい」
主張しても当然却下されます。

逆におもしろそうなアイデア、
絶対に外せないコンセプトについては
どうにかして実現ができないか、無い知恵を絞って考えます。

 

もしも企画のコンセプトが『ハリウッド映画’風味’のエロゲー』なら、
「映画のような演出を行う」「洋画パロを行う」など
実現可能な方向に企画を落とし込んでいきます。

 

妥協点と譲れない部分の選別で迷ったら、
「テーマ(趣旨)を訴えるのに最適な手段であるか否か」で
判断するといいでしょう。

 

■企画会議における『企画』のお仕事とは?

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コアメンバー会議を主導していくのは、企画を立てた『あなた』です。

 

企画者が「こういった作品を作りたいんです!」と熱く主張し、
それを実現するための予算、スケジュール、アイデアをひねり出すのが
コアメンバー会議です。

企画者に『創りたい欲』がなくて、なんとなーくで始めると
目指すべきゴール(到達点)がわからず、会議は難航します。

 

例えば「スク水を企画のコアにしたい!」と主張すれば、
「スク水だから学園もので……」と、ネタ出しの方向性が定まります。

もちろん、わがままばかりを通すわけにはいきません。
現実的な予算、スケジュールなどを考慮しつつ、
企画の方向性と規模を煮詰めていきます。

 

企画会議は一度では終わりません。
リーダー同士で何度も意見を戦わせて、
自分たちが「おもしろい!」と心から思える企画を立てましょう。

 

■『企画』に込める想い

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企画を立てる際に大事なのは、
創る側の人間=あなたも楽しむこと。

 

クリエイターが楽しんで創っている作品は、
キャラの造形、話の広がり、宣伝文句などに現れます。
いわゆる「雰囲気がよさそう」「楽しそう」な作品ですね。
実際、そういった作品は売り上げも好調です。

ゲームに限らず、あらゆる創作物は
それを創った人間の内面を『カタチ』にしたものなので、
中の人の感情がダイレクトに相手(ユーザー)へ伝わります。

オカルトじみた話ではありますが、
15年以上ゲーム作りに携わってきた私は真実だと思っています。

 

■まとめ

ブレインストーミングで、忌憚のない意見を出し合おう。
コアメンバー会議で、具体的な企画内容を話し合おう。

企画会議は、企画屋であるアナタが主役です。
作りたいゲームのため、しっかりとした意見を出しましょう。

 

この続きは、noteで公開している

空下元のノベルゲーム制作講座1(企画編)

をご覧下さい。

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